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月灯りの下

闇の世界に差し込む光を追い求めて

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風邪っぴき

「……風邪ってさぁ、他の奴にうつせば治るってホントかな?」

『科学的に言うとないだろうな、よくわかんねェけど』

「じゃあ科学的に言わなかったら?」

『……ただ単にそう見えるだけ』

うん、バカにでもよく分かる説明だ。じゃあさ、バカは風邪引かないって嘘だよな?」

『嘘だろうな』

「きっぱり言われると悲しくなっちゃうんですけど!涙出てくるんですけど!」

泣いてバカが治るならいいんだけどな(遠い目)』

「痛い!!その目が痛い!!いつでも容赦ないのなお前!!」

『(笑)』

「何か腹立つわ」

『確か理科の先生が「バカは風邪ひかないって言うけどアレは嘘だから。バカは健康管理できないから風邪ひくんだよ」なんてこと言ってたな』

「ああ、言ってた言ってた。俺泣きたくなったもん」

『あれも嘘だよな。体の中にその風邪に対する抗体がないから風邪ひくんだから』

「……なんか俺、救われた気分!お前に救われるようなこと言われるの初めてカモ!!」

……今すぐ地獄に堕とそうか?

「そう照れるなって~vかわいい奴めvV」

……待ってろ、今バケツいっぱいに冷水を用意してやるから

「わ~わ~わ~っ、すみませんでした!!ホントスミマセンデシタ!!さすがに俺も死んじゃうから!!」

だってお前、逝きたいんだろ?手伝ってやるよv(ニッコリ)』

「逝きたくない!!俺はまだ生きたいデス!!……あ、あぁ~!!そういえば、人に風邪うつすと治るってホントかな~?!」

『……それ最初に言った』

「あり?」

『風邪ひいてる人の傍にいる人が風邪がうつる確率は高いのは当たり前だし、風邪だってすぐに発症するわけじゃない。その人が治る頃がちょうど発症しやすいんだろう。ま、うつされてることに変わりはないがな』

「………なるほどね~」

『……うつして治るんだったら俺にうつして楽になろうと思ったのにな、って顔してるぞ、お前』

「え、マジ?いけね、顔に出ちまって……って、あ;」

お前みたいなバカは扱い易くていいよ。じゃ、オダイジニ』

「ちょ、ちょっと待って!!病人の俺を置いてどこ行くの!!?」

『帰るに決まってるだろ?こちとらうつされに来たんじゃねェんだよ』

「待って待って待って!!分かったうつさないから!!絶対うつらないように病原体に言い聞かすから行かないでェ!!寂しくて死ぬ!!」

『ウサギか、お前は。第一、どうやって言い聞かす気だ、ンなもん』


呆れながらさっきまでいた位置まで戻り、『さっさと寝ろ』と言ってくる俺の友人。
素直じゃないこいつの優しさが、風邪をひいて弱っている俺にはいい薬になると思う。
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くだらない話

「なぁなぁ!もしも俺がドラ○もん造ったらお前どうするよ?」

『は?何だいきなり。
 頭のネジ、間違えてどこかに捨ててきたか?誰かに拾われる前に拾って来い

「相変わらず痛いな、お前の言葉」

『ありがとう』

「いや、褒めてないけどね?・・・・・・で?どうする?」

『どうするも何も、お前にそんな高度な知能はないから造れない。
 よってそんな話はするだけ無駄だ。
以上』

「だぁかぁらぁ!"もしも"っつったろ!?いいじゃん妄想ぐらい好きにさせろや!!

だったらその妄想を人に感染させようとするな。死んだらどうしてくれる

「どんなウイルスだ、それは!つうか、病原体俺じゃん!?

『だからお前は手遅れだ』

「冷たいよ~、氷点下だよ~、冬は終わったのに~」

『地球温暖化の影響だな。・・・・・・そう言うお前は?』

「それは無いだろ、逆だしって・・・・・・え?あ?俺?
な~んだ、ちゃんと聞いてくれてんじゃんよ~!このツンデレめっ☆

・・・・・・・・・・・・

「ちょ、無言で近寄らないで!!影付き笑顔で教科書という斧を振り上げないでェ!!

『・・・・・・はぁ、俺はもう答えたんだ。何でそんなバカなこと妄想してんだよ』

一言一言、棘を忘れないところがお前だな。
 いや~、だって便利じゃん?遅刻もしなくて済むし(どこでも○ア)、欲しいもんや必要なもんはすぐに出せるし(取り寄せバ○グ)、テストだって完璧だし(暗記パ○)、空だって飛んでどこまでも行けるんだぞ(タケ○プター)!!」

『・・・・・・そうだな。
遅刻したせいで罰を与えられ、忘れ物により罰を追加、挙句テストが目も当てられない状態で帰還した。全てが積もりに積もり居残りさせられれば、逃げ出したくもなるはな』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『お前の気持ちはよく分かった。
だからお前に付き合わされている俺の気持ちも察しろや

「・・・・・・・・・はい、スミマセンでした。くだらない妄想は四次元ポケットの片隅に捨てて、目の前のプリント即行で片付けますので命だけは助けてあげてくださいマジで」

そう言ってシャープペンの速度をもしも話の前よりもスピードを上げながら
「誰かドラ○もん造って俺に謙譲してくれ~」
と、まだそんなことを言っているこいつに溜息が出る。

溜息が出る、が
まぁ、悪い気はしないしこういうやり取りを楽しんでいる自分に苦笑した。

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