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月灯りの下

闇の世界に差し込む光を追い求めて

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只今、真剣勝負中!

『ルールはどうする?』
「無用でいいだろ」
『あら珍しい。そんなに本気なの?』
「当然。今回も俺が勝つ」
『今回"は"の間違いじゃないの?』
「言ってろ。今日こそ……泣かす!!」
『女の武器をそう簡単に見せるわけないでしょ?絶対負かす……今回も!』
          みやしろあつき
「それじゃあ、まあ。宮城 篤稀――――――」
『水成詩夢――――――』

黒と赤紫のジャケットが舞う中、

『「参る!!」』

竹刀を手に水成詩夢と宮城篤稀が対峙した。



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只今、謎の連続窒息死殺人事件捜査中!(後編)

30分程車を走らせ着いた森林公園は、街灯の数が少ないため普段は暗いんだろう。しかし、今は捜査のためライトが多く導入されており、眩しいくらいだ。その中心に警官たちとブルーシートが見える。
 俺は先輩を先頭にその場所へ向かう。部外者の侵入を防ぐ見張りの警官を警察手帳でパスし、ブルーシートを潜った。

「おぅ、お疲れって――――――水成じゃないか」
『担当はニモさんでしたか。お疲れ様です』

 にもりひろすけ
 二森博輔刑事。先輩曰くニモさん。
 刑事部は男性が多く血の気も多い。そんな部が扱う仕事に、いきなり光りの速さで横槍を入れ、手柄を綺麗に持って行ってしまう先輩をライバル視する人間は多い。その人達か
                  みやしろ
ら情報を引き出すのは一苦労だ。まあ、宮城さんほど毛嫌いしている人間は少ないのだが。そんな中、二森さんは唯一友好的と言っても過言ではない貴重なお人だ。情報もわかっている範囲で教えてくれる。

「お前もこのヤマ追ってるのか?」
『はい。連続殺人の連鎖は、なんとしても止めなければならないものですから』
「相変わらずのじゃじゃ馬姫っぷりだな。頑張れよ?秋木」
「ハハハハ……」
「しっかし、お前らが出張ってくると手柄取られちまうな~。今回も」
『手柄なんて興味ありませんよ。それはお互い様でしょ?』
「まあな。あるのは早期解決欲だけだ」

 そう。この二人は珍しいことに手柄にはこだわらない。犯人を捕まえるため。ただその理由だけで動いている。二森さんが友好的な理由はここにあった。

『それで、害者の身元と死因はわかったんですか?』
「身元はまだ調べさせているところだ。頭部に何かで殴られた跡があったが、深さからして致命傷じゃあない。詳しい死因も――――――」

 その時、タイミングよく二森さんの携帯が鳴った。

「ん、丁度わかったらしいな。もしもし、二森。……それで?……ああ。そうか、わかった。ご苦労さん」
『わかりましたか』
「ああ。死因は窒息死。前の2件同様、頭部には殴られた痕と少量の塗料に錆びが検出され、索条痕はなく、肺が膨れ上がっていたらしい。そして手首と足首には、例の太い圧迫痕。決まりだな」
『ッ』
「先輩……」
「………」

 先輩は悔しそうに顔を歪ませ、拳を握った。
 この人は大きかろうが小さかろうが、誰よりも犯罪を嫌っている。きっと自分が捜査し始めた事件に、新たな被害者が出てしまったことが赦せないのだ。人を殺めた犯人も。それを止められなかった自分も。

「取り敢えず、今日はもう上がれ。水成」
『え……!いえ、私も捜査に加わって――――――』
「怒りに任せた捜査はミスを招くぞ」
『ッ』
「どうせ朝からずっと出張ってたんだろ?なら休め」
『しかし』
「あんまお前が無茶すると、秋木も過労死するぞ」

 二人仲良く過労死心中する気か?と軽く笑う二森さん。過労死心中って何だ。

「安心しろ。何かわかったら連絡入れるから。その代わり、宮城には黙ってろよ?お前に肩入れすると、アイツが一番五月蝿いからな~」

 先輩の頭をボスボスと叩きながら、言い含めるように宥める。

『わかり、ました。よろしくお願いします』
「おぅ。任せとけ」
『行くぞ、秋木』
「あ、はい。それでは、よろしくお願いします」

 頭を下げる俺に二森さんは困ったもんだと苦笑しながら、ヒラヒラと手を振った。そして「後は頼むわ」と口をパクパクされた。

『ハァ……』

 車に乗り込むと、先輩は深く息を吐いて座席に沈んだ。

「先輩、取り敢えずご飯食べません?」
『……ええ、そうね。今日は、終わりにしましょうか』
「はい。何がいいっスか?」
『特にこれといったものはないけど、甘いもの食べたいな』
「それじゃあ夕飯になりませんって」

 結局、俺達は適当にファミレスに入り食事を済ませた。その後は特使課に一旦戻り、その場で解散となった。送りましょうかという申し出もやんわりと断られたため、俺は仕方なく特使課を後にした。



只今、謎の連続窒息死殺人事件捜査中!(後編)

只今、謎の連続窒息死殺人事件捜査中!(前編)

「おはようござい……ます」

 いつものように特使捜査課の扉を開けると、ホワイトボードに向かい合って座る先輩の背中が目に入った。ホワイトボードには、2枚の写真と文字が書かれている。
 こういう場合、先輩は俺に気付かないほど集中していることが多い。なぜなら――――――

「事件ですか、先輩」
『……ああ、秋木。来てたのか。おはよう』
「おはようございます。で、今回のヤマは?」

ホワイトボードに近付いていくと先輩の視界に入るため、ここで漸く気付いてもらえる。
 
『連続殺人事件だ』


只今、謎の連続窒息死殺人事件捜査中!(前編)

只今、警視庁トップ来訪中!

お使いに来ていたコンビニ。商品を手に並んだレジ。渡された小銭入れは金を出しにくく、もたくさしていた。
 そして、後ろに並んでいた男はイライラしていて。

「~ッ!オイ、金だしな!!」

 気付いた時には男の腕の中にいて、キラリと光るナイフが首にあって。
 どうやらこの男はコンビニ強盗で、レジを開けた瞬間を待っていて、我慢できなくなったらしい。

「目の前でこのガキ殺されたいか!?」
『止めなさい!』

 そんな中、凛とした声が響いた。男がそちらを見る。

「何だ、女が何か用か?!」
『その子を離してナイフを捨てなさい!私は、警察よ』
「警察、だと……?!」

 男は体ごと声がした方へ向けた。そこでようやく、警察だと名乗った女性の姿を捉えた。その人は――――――、

Q.今年の抱負はなんですか?-特使編-

『明けましておめでとうございます』
「本年もよろしくお願いします」


『さてさて、今年の抱負っていうことだけど、秋木くんの抱負は?』

               ここ
「やっぱり巡査長になるために特使で修行する!ってことっスかね」

『あら、意外と野心家』

「ずっと巡査は嫌っスよ、流石に。それに、やっぱり目に見えた成長が欲しいですよ俺も」

『人間、目に見えないと不安だもんね~』

「そういう先輩は?昇進しないんスか?先輩なら警視くらい簡単になっちゃいそうなのに」

『そう簡単に言ってなれるもんじゃありません。……まぁ、合格しても昇進は何度か蹴ってるけど

「ちょ、何気にボソッとコワイこと言わんでくださいよ!」

『私の抱負はやっぱりアレかしら。"幻のレシピ大公開!幻の職人がおくる!幻のお菓子特集!"のお菓子を完食する』

              らん
「……それってお菓子をつくる嵐くんの負担になってる気がするんですが?」

『何を言ってるの秋木くん!!女の子が甘いお菓子を食べるのに、どれだけのリスクを背負ってると思ってるの!!』

「だったらそんな抱負は止めたほうがいいんじゃないんスか?」

 『何かしらのリスクを負うから抱負なんでしょ。というか、これは私の野望よ!世界征服ならぬお菓子征服みたいな!……!

「もうどうしろと?」

『ああ、そうそう、秋木くん』

「はい?」

『昇任の件だけどね、私は何度か昇進を蹴って警部に落ち着いてるっているっていう設定らしいけど、その実、私たちの階級、まだ迷ってるらしいわよ?』

「……は?迷ってるって誰が?」

『作者が』

・・・・・・・・・・・・・・

『おまけに私たち、成長するかも危ういらしいしね~。所謂"サザエさん方式"』

「……マジっスか」

『マジっすよ~』

~~~ッ!!新年早々そういう人の夢を壊すような発言や裏事情的発言は止めてください!!





+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


この話は年齢設定とかまだ確定していないという、杜撰という名の曖昧さを残しているところがあるので困ったものです。(オイ)
昇任試験の他に年齢制限というのか、何年役職に務めていれば、 という条件も付いてきたりするので……;

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