月灯りの下
闇の世界に差し込む光を追い求めて
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好きの理由
「私のこと、好き?」
『好きだよ』
「どこが好き?」
『どこって言われてもな~』
「好きなところ、ないの?」
『好きな理由、欲しいの?』
「・・・・・・欲しい」
『じゃあ、全部』
「そんなの、満足できない」
『・・・・・・好きな理由なんて、最初はないんだよ』
「え・・・・・・」
『何でかわかんないけど惹かれた。そのまま好きになった』
「・・・・・・」
『可愛いところが好きとか、優しいから好きとか、ただの後付けでしかないんだよ』
「後付け・・・・・・」
『まぁ、そこが好きってのは間違ってないけど、理由なんていくらでも後から付けられる』
「そう言われれば、そうかもね」
『それに―――』
「? それに?」
(ちょっと、満たされた、かも)
(かも、かよ。俺はお前に好きだって言われるだけで満たされるね)
『好きだよ』
「どこが好き?」
『どこって言われてもな~』
「好きなところ、ないの?」
『好きな理由、欲しいの?』
「・・・・・・欲しい」
『じゃあ、全部』
「そんなの、満足できない」
『・・・・・・好きな理由なんて、最初はないんだよ』
「え・・・・・・」
『何でかわかんないけど惹かれた。そのまま好きになった』
「・・・・・・」
『可愛いところが好きとか、優しいから好きとか、ただの後付けでしかないんだよ』
「後付け・・・・・・」
『まぁ、そこが好きってのは間違ってないけど、理由なんていくらでも後から付けられる』
「そう言われれば、そうかもね」
『それに―――』
「? それに?」
『どれだけ理由を付けたって、好きだってことには変わりない』
(ちょっと、満たされた、かも)
(かも、かよ。俺はお前に好きだって言われるだけで満たされるね)
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「私の為に
死ねる?」
『何だよ、行き成り』
「私の為に死ねる?」
同じ事を繰り返す彼女の瞳は、寂しそうだった。
『死ねない』
「そっか・・・・・・うん、そうだよね、普通」
俯く彼女に思わずため息が零れる
『お前を残して、死ねない』
彼女は驚いたように目を見開いて、顔を上げた。
『お前を残して死ねない。もし、それで俺が死んで、
お前が後を追うって言うんなら、お前を死なせない為にも、死ねない』
「・・・・・・私が先に死んだら?」
『だから、死なせないって言ってるだろ。
第一、お前寂しがり屋なんだから、お前の為になんないだろ』
「何でそんなこと知ってるの?」と言いたげな顔をしている。
『お前の事なら、よく知ってるつもりだよ。一緒にいたんだから』
「・・・・・・それじゃあ、これからも、一緒に居てくれる?」
『あぁ、だから、死にたくなったり寂しくなったら、俺のところへ来い』
『分かったな』と命令を含んで訊いてやると、
俯いた彼女はコクリと頷いた。
顔をよく見えず、頬は濡れていたが、口元には笑みが浮かんでいた。
(止めてやるよ、お前の為に。満たしてやるよ、お前の為に。
そしてそれは、俺の為にも、な)
満たされて
「我慢はしないで、言ってくださいね。」
そんな風に言われたのは初めてで
何故だかすごく、満たされた気分になった。
いろいろな言葉が、あなたがくれる言葉すべてが
俺の心を溶かしてくれて
言ってもいいんだろうか?
嫌われたりしないんだろうか?
そう思ったのは、吐き出した後だった。
そんな風に言われたのは初めてで
何故だかすごく、満たされた気分になった。
いろいろな言葉が、あなたがくれる言葉すべてが
俺の心を溶かしてくれて
言ってもいいんだろうか?
嫌われたりしないんだろうか?
そう思ったのは、吐き出した後だった。
ピエロ
逢えないと分かっているのに
もうここにはいないと分かっているのに
どうしても探してしまう、あの人の姿
あの人との記憶まで甦ってくる
分かっているのに、逢えることを期待して
分かっていたのに、逢えなかったことに気落ちして
完全にあの人に踊らされてしまっている
不思議な雰囲気を纏ったあの人なら
ひょっこり現れてもおかしくない
そんな気を起こさせるあの人に
踊らされている私は、滑稽なピエロ
もうここにはいないと分かっているのに
どうしても探してしまう、あの人の姿
あの人との記憶まで甦ってくる
分かっているのに、逢えることを期待して
分かっていたのに、逢えなかったことに気落ちして
完全にあの人に踊らされてしまっている
不思議な雰囲気を纏ったあの人なら
ひょっこり現れてもおかしくない
そんな気を起こさせるあの人に
踊らされている私は、滑稽なピエロ
月と君
「大きく見える月って近く感じるな。
でも、こんなに手を伸ばしているのに、届かない」
「ん~、そうかな?」
そう言って君は近くの川へと近付いて
「ほら、触っちゃったよ」
水面に映った月に優しく触れた
「それにね、ほら、手の中に入っちゃったよ」
今度は水を掬って、手のひらで月を抱いた
無邪気に笑う君を見て、月なんかよりも君の方が
よっぽど遠い存在になってしまったような気がした
「ほんとだな。でも、月って『冷たい』」
「夏になったら『気持ちいい』に変わるよ」
君の手の中の月を触れて愉しんだ
でも、こんなに手を伸ばしているのに、届かない」
「ん~、そうかな?」
そう言って君は近くの川へと近付いて
「ほら、触っちゃったよ」
水面に映った月に優しく触れた
「それにね、ほら、手の中に入っちゃったよ」
今度は水を掬って、手のひらで月を抱いた
無邪気に笑う君を見て、月なんかよりも君の方が
よっぽど遠い存在になってしまったような気がした
「ほんとだな。でも、月って『冷たい』」
「夏になったら『気持ちいい』に変わるよ」
君の手の中の月を触れて愉しんだ
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