呪いの言葉

「誰かの為に」

そんな言葉は聞き飽きたよ

結局は自分の為でしかない、そんな言葉

優しさというオブラートに包まれた

自己満足とエゴの塊なんか、いらない



「大丈夫か？」「お前がいてよかった」

そんな言葉、聞きたくない

自分の駒としか見ていない

自分の負担を肩代わりさせるモノがないと困る

そんなの解り切ってるから

そんな優しさでもなんでもない言葉なんか、いらない



「助けてあげてね？」

その言葉、もう何百何千と色んな人から言われてるよ

自分は手を出せないからと

そんな理由で他人に全て任せる

そんな自分勝手な言葉なんか、もう、聞きたくない



「好きなことや、やりたいことをやればいいよ」

好きなことって何ですか？

今まで色んな言葉に雁字搦めになって進んできた

そんな私に選択する余地なんてこれっぽっちもなかった

そんな私の好きなことって何ですか？

やりたいことって、何ですか？



もう、ワカラナイ――――――


もう、何も見たくない
（その瞳に映さなければ、闇に消えることも堕ちることもないから）


もう、聞きたくない
（その耳で捉えなければ、もう縛られることも惑わされることもないから）


もう、何もかも捨てて、


耳に痛いほどの静寂で覆われた世界に甘えていたい


（そうすればきっと、私は楽になれるよね――――――？）