月灯りの下
闇の世界に差し込む光を追い求めて
[157] [156] [155] [154] [153] [152] [151] [150] [149] [148] [147]
[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
テスト前の誘惑にはご用心!
「ん~っ、やっとテストから解放された~!!これでやっとゲームできる~!!」
『"やっとゲームできる"って、どうせ休憩とかなんとか言って、テスト勉強よりもゲームやってたんじゃねェの?』
「なんで判ったんだよ!?お前エスパー!?」
『図星かよ』
「そんなことより、エスパー嵐。これから俺の家でゲームしないかい?」
『その呼び方やめろ、イラつく。お前が判りやすいだけ』
俺は、友達の嵐と共に校舎の外へと出た。
今日は天気もよくて温かい。
テストからようやく解放されたためか、清々しさも一塩だ。
『一塩じゃなくて、一入だ』
「やっぱエスパー!?」
『いや、だから、お前が判りやすいだけだっつってんだろ』
いやいや、聞いただけで漢字の違いが判るなんてエスパー以外の何者でもねーよ。
『その様子だと、お前テストも相当ヤバイんじゃねェの?』
「ヤバイことが否定できないことは哀しいが、相当まで付けちゃう?いや、確かに全教科、棺桶に腰まで浸かってる感じだけども、現国は自信あるんだって!!」
『ほぉ~』
うわ、むっちゃ疑いの眼差し……!!
そして、嵐は鞄からファイルを取り出し、その中から現国の問題用紙を引っ張り出した。
「ちゃんとファイルに入れてるなんて流石……」
『流石じゃねェよ。当然のことだろ。お前はどんっだけダメなんだ』
「そこまで言いますか!」
『言う。むしろ言うしかねェ。じゃあ手始めに、これは?』
カタカナを漢字になおしなさい。
<彼は少し自意識カジョウだ。>
「お、これは書いたぞ。加えるにー、乗るの横に何か2本突き刺さってるやつ」
『……加剰?』
「そうそう、それ!」
『あー、雰囲気的には近すぎず遠からず、なのか……?』
「お、ツッコミにキレが無いじゃないか、嵐くんよ~。やっぱあってんだろ!な!な!」
『加えるじゃなくて過ぎるだ』
「ん?というと?」
『間違えてる、しかもものっそいツッコミにくいボケで』
「……何かすんません」
『……何が』
「いや、ツッコミにくいボケで突っ込み殺ししちゃって」
『いらん気ィ回すな!!』
おもっきし頭を叩かれた。
イタイ。
体も、心も……。
『じゃあこれは』
<親身にカンジャの手当てをする。>
「こ、これも書いたぞ!!看護婦さんの看に者!どうだ!」
『……お前さ、雰囲気だけで漢字書けると思ってね?』
「まさかの?」
『まさかの。病気を患うって漢字』
「???」
『ハァ、四角二つを棒で貫いて、下に心を付けたやつだ』
「ああ!!それか!!」
『それだ』
「…………」
『…………』
お、おっかしーなぁ。あれ、俺ってこんなに漢字できなかったっけ?
そうだ!
「読みは!?読みは大丈夫!!うん!」
『読みって、書くよりも難しい漢字出たぞ』
「大丈夫だ、きっと」
『じゃあ、これ』
" "の中の読みを答えなさい。
<津波が発生する"虞"がある。>
「トラ!!」
『は?』
「トラ!!干支じゃない方の!」
『お前全文読んでるか?"津波が発生するトラがある"ってどういうことだよ』
「あ」
『…………。』
ひ、冷ややかな目!!
ものっそい冷ややかな目!!
確かに、そんな初歩的なミスをしてしまったが……てか、俺よくよく考えたらそんなんばっかかも!!
と、兎に角、なんとか誤魔化すんだ!!この空気は嫌だ!!
「ほ、ほら!動物のトラじゃなくて、どっか場所の名前だよ!愛称的な!」
『海』
「……はい」
『苦しいし、見苦しい』
「ですよね~」
『…………』
「…………」
『じゃあ、これは』
<"春宵"一刻値千金。>
「はる、よ」
『全文読むと?』
「は、はるよいっこくあたいせんきん」
『意味がわからん』
「春代、いっこく、アタイ、せんキン」
『は?』
「春代といっこく堂に、アタイが何かしないと宣言してんの」
『……キンは?』
「どっかの方言、かな。うん」
『無茶だな、色々と』
「ですよねー」
恥ずかしい……!!むっちゃ恥ずかしい!!
だってここ、学校の外よ!?
ちょ、誰も聞いてない!?誰も聞いてないよね!?
ああ、もう早くゲームしたい!ゲームしてテストの事を忘れたい!!
(お前、よく現国得意って豪語できたな)
(うるさい!言うな!!恥ずかしくて死んじゃうだろォッ!!)
(それでも懲りずにゲームしようとするのか、お前は。少しは誘惑に抵抗しろよ)
(だーから、人の心を勝手に読むんじゃねェッ!!プライバシーの進害禁止!!)
(進害って、まあながち間違いではないが、どんだけ積極的に害されてんだ。侵害だ、侵害)
(…………。)
『"やっとゲームできる"って、どうせ休憩とかなんとか言って、テスト勉強よりもゲームやってたんじゃねェの?』
「なんで判ったんだよ!?お前エスパー!?」
『図星かよ』
「そんなことより、エスパー嵐。これから俺の家でゲームしないかい?」
『その呼び方やめろ、イラつく。お前が判りやすいだけ』
俺は、友達の嵐と共に校舎の外へと出た。
今日は天気もよくて温かい。
テストからようやく解放されたためか、清々しさも一塩だ。
『一塩じゃなくて、一入だ』
「やっぱエスパー!?」
『いや、だから、お前が判りやすいだけだっつってんだろ』
いやいや、聞いただけで漢字の違いが判るなんてエスパー以外の何者でもねーよ。
『その様子だと、お前テストも相当ヤバイんじゃねェの?』
「ヤバイことが否定できないことは哀しいが、相当まで付けちゃう?いや、確かに全教科、棺桶に腰まで浸かってる感じだけども、現国は自信あるんだって!!」
『ほぉ~』
うわ、むっちゃ疑いの眼差し……!!
そして、嵐は鞄からファイルを取り出し、その中から現国の問題用紙を引っ張り出した。
「ちゃんとファイルに入れてるなんて流石……」
『流石じゃねェよ。当然のことだろ。お前はどんっだけダメなんだ』
「そこまで言いますか!」
『言う。むしろ言うしかねェ。じゃあ手始めに、これは?』
カタカナを漢字になおしなさい。
<彼は少し自意識カジョウだ。>
「お、これは書いたぞ。加えるにー、乗るの横に何か2本突き刺さってるやつ」
『……加剰?』
「そうそう、それ!」
『あー、雰囲気的には近すぎず遠からず、なのか……?』
「お、ツッコミにキレが無いじゃないか、嵐くんよ~。やっぱあってんだろ!な!な!」
『加えるじゃなくて過ぎるだ』
「ん?というと?」
『間違えてる、しかもものっそいツッコミにくいボケで』
「……何かすんません」
『……何が』
「いや、ツッコミにくいボケで突っ込み殺ししちゃって」
『いらん気ィ回すな!!』
おもっきし頭を叩かれた。
イタイ。
体も、心も……。
『じゃあこれは』
<親身にカンジャの手当てをする。>
「こ、これも書いたぞ!!看護婦さんの看に者!どうだ!」
『……お前さ、雰囲気だけで漢字書けると思ってね?』
「まさかの?」
『まさかの。病気を患うって漢字』
「???」
『ハァ、四角二つを棒で貫いて、下に心を付けたやつだ』
「ああ!!それか!!」
『それだ』
「…………」
『…………』
お、おっかしーなぁ。あれ、俺ってこんなに漢字できなかったっけ?
そうだ!
「読みは!?読みは大丈夫!!うん!」
『読みって、書くよりも難しい漢字出たぞ』
「大丈夫だ、きっと」
『じゃあ、これ』
" "の中の読みを答えなさい。
<津波が発生する"虞"がある。>
「トラ!!」
『は?』
「トラ!!干支じゃない方の!」
『お前全文読んでるか?"津波が発生するトラがある"ってどういうことだよ』
「あ」
『…………。』
ひ、冷ややかな目!!
ものっそい冷ややかな目!!
確かに、そんな初歩的なミスをしてしまったが……てか、俺よくよく考えたらそんなんばっかかも!!
と、兎に角、なんとか誤魔化すんだ!!この空気は嫌だ!!
「ほ、ほら!動物のトラじゃなくて、どっか場所の名前だよ!愛称的な!」
『海』
「……はい」
『苦しいし、見苦しい』
「ですよね~」
『…………』
「…………」
『じゃあ、これは』
<"春宵"一刻値千金。>
「はる、よ」
『全文読むと?』
「は、はるよいっこくあたいせんきん」
『意味がわからん』
「春代、いっこく、アタイ、せんキン」
『は?』
「春代といっこく堂に、アタイが何かしないと宣言してんの」
『……キンは?』
「どっかの方言、かな。うん」
『無茶だな、色々と』
「ですよねー」
恥ずかしい……!!むっちゃ恥ずかしい!!
だってここ、学校の外よ!?
ちょ、誰も聞いてない!?誰も聞いてないよね!?
ああ、もう早くゲームしたい!ゲームしてテストの事を忘れたい!!
テスト前の誘惑にはご用心!
(お前、よく現国得意って豪語できたな)
(うるさい!言うな!!恥ずかしくて死んじゃうだろォッ!!)
(それでも懲りずにゲームしようとするのか、お前は。少しは誘惑に抵抗しろよ)
(だーから、人の心を勝手に読むんじゃねェッ!!プライバシーの進害禁止!!)
(進害って、まあながち間違いではないが、どんだけ積極的に害されてんだ。侵害だ、侵害)
(…………。)
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
こんばんは、渡月です。
ギャグってやっぱり難しい……!!←
久しぶりにこの2人を書いてみたくなったんですが、ギャグ難しいです、はい。
時期が時期なので、少し遅くなりましたが、テスト話にしてみました。
問題の一部は、実際に僕が以前やったテストの実際に出た問題です。
もう少し問題を出そうかとも思ったんですが、なかなか面白い回答が出てくるのがなくて^^;
できそうなのがあっても、簡単すぎる問題ばかりで。
彼らは一応、高校1年生という設定のつもりで書いているので、
簡単すぎるのを間違えさすのも可哀想かな~と(笑)
ちなみに、
「加剰」は本当に僕がやった間違えです。
「患者」は間違えそうになったものです……!←
「虞」は一番最初、全文読まずにそれだけ見て「とりこ」と読みました。
「春宵一刻値千金」は初めて聞いた言葉でした。
これは、北宋の蘇軾の「春夜詩」の一節で、
「春の夜は、何とすばらしく値打ちがあることか」という意味らしいです。
意味や出典など初めて知りました。
テストは嫌いですが、勉強は好きです。
知らないことが知れて面白いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております!
あ、そうだ。最後に一言、言わせてください。
誘惑に負けることだってあるよ、てかほとんどだよ、人間だもの。←
PR
この記事にコメントする
カレンダー
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
カテゴリー
フリーエリア
最新TB
ブログ内検索
カウンター