月灯りの下
闇の世界に差し込む光を追い求めて
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自己責任でお願いします
『――――――ねぇ』
「……ああ?」
『何でアンタはこんなところに来てまでこんなことしてんの?』
「ここに来たのは俺の勝手だが、こういう状態にしたのはお前だろ」
『まあ、否定はしないけどね』
私の言う"こんなこと"と彼の言う"こういう状態"とは、端から見れば私を彼が後ろから抱きしめている状態を指している。
と言えばロマンチックなのだろうが、実際はちょっと異なっている。
両膝を立てて座っていた彼に、私が背中を預けて座っている。要するに、私が彼を椅子にしているのだ。全体重を預けているという点がポイント。
「つうか重めェ」
『で、何で来たのよ。こんなところに』
「無視か。……だから、俺の勝手だと言ったはずだ。俺がどこにいようと、何をしようとな」
『…………』
チラリと彼を窺ってから視線を前へ戻す。意識がどこかふわふわしていて、今の現状が現実味を帯びていないように感じる。
「たとえ俺が男共と一緒にいるお前をたまたま見つけて後を追ったとしても」
コンクリートの壁に囲まれた暗い倉庫の中。直にコンクリートに座っているためお尻がちょっと冷たいが、そんなことはあまり気にならない。彼の声だけが私の脳髄を刺激する。そのせいなのか。
「テメェに手ェ出そうとした連中殺したとしても、それは全部俺の勝手だ」
目の前に広がる赤と、そこに伏したる人たちが、どこか趣味の悪い絵画に見えるのは。
『俺の勝手俺の勝手って、相変わらずの俺様ぶりだね』
「うるせェ。第一、人のモノに手ェだそうとしたコイツらの自業自得だ」
『誰が誰のモノだって?』
「言ったはずだ。俺の勝手だとな」
『何が勝手?』
「全部言わねェとわかんねェってか?」
『言って欲しいの』
「ったく、しゃあねェなァ。――――――俺が誰を好きでいようが、俺が誰を守ろうが、俺の勝手だ。そしてその誰かさんは、たった一人だけだ」
『……そっか。じゃあ、私も。私がこうやってアンタを椅子にしてるのも私の勝手だけど、こんなことするのは一人だけだよ』
「真似すんじゃねェよバカ」
『あいた』
預けていた背中を離して頭だけを彼に向けて台詞を真似すると、額を軽く小突かれた。地味な痛みに軽く頬を膨らまして、再び背中を預けた。
そうすると、嫌でもまた視界に映る趣味の悪い絵画たち。もう考えることがめんどくさくなってきた。このままふわふわしている意識を本当の意味でふわふわさせてやろうか。
『――――――ねぇ』
「ああ?」
『眠くなって来ちゃった。このまま寝てもいい?』
「こんなところでかよ。神経図太いな。狗どもが来たらどうするつもりだ」
『それはアンタに任せるよ。この人たちを殺っちゃったのはアンタの勝手なんでしょ?じゃあ責任は自分で取らないと』
「チッ。助けるんじゃなかった」
『あはは、もう遅いよ』
「ハッ、違ェねェ。俺がお前を好きになった時点で終わってる」
『何かその物言い、すっごい失礼……』
「うるせェよ。俺に任せるんなら黙ってろ」
『……ん』
頭を撫でる手が、前髪を梳く手が気持ちよくて、私のふわふわしていた意識は眠気へと変わりピークを迎えた。
完全に意識を飛ばす前に、意識だけではなく体もふわりと浮いたのを感じた。
自己責任でお願いします
「これが惚れた弱みってやつかねェ。ハッ、俺も焼きが回ったもんだ」
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
何かを無性に書きたくなって生まれた産物がこれです。
相手は『銀魂』の高杉のつもりです。一応。
襲われそうになっていた男たちから守ってくれた後という設定です。一応。
今『特使捜査課』を書いてますが、時間をかけすぎているせいか、
だんだんまとまりがなくなってきてしまいましたorz
それでも頑張って書き上げたいと思います。
「……ああ?」
『何でアンタはこんなところに来てまでこんなことしてんの?』
「ここに来たのは俺の勝手だが、こういう状態にしたのはお前だろ」
『まあ、否定はしないけどね』
私の言う"こんなこと"と彼の言う"こういう状態"とは、端から見れば私を彼が後ろから抱きしめている状態を指している。
と言えばロマンチックなのだろうが、実際はちょっと異なっている。
両膝を立てて座っていた彼に、私が背中を預けて座っている。要するに、私が彼を椅子にしているのだ。全体重を預けているという点がポイント。
「つうか重めェ」
『で、何で来たのよ。こんなところに』
「無視か。……だから、俺の勝手だと言ったはずだ。俺がどこにいようと、何をしようとな」
『…………』
チラリと彼を窺ってから視線を前へ戻す。意識がどこかふわふわしていて、今の現状が現実味を帯びていないように感じる。
「たとえ俺が男共と一緒にいるお前をたまたま見つけて後を追ったとしても」
コンクリートの壁に囲まれた暗い倉庫の中。直にコンクリートに座っているためお尻がちょっと冷たいが、そんなことはあまり気にならない。彼の声だけが私の脳髄を刺激する。そのせいなのか。
「テメェに手ェ出そうとした連中殺したとしても、それは全部俺の勝手だ」
目の前に広がる赤と、そこに伏したる人たちが、どこか趣味の悪い絵画に見えるのは。
『俺の勝手俺の勝手って、相変わらずの俺様ぶりだね』
「うるせェ。第一、人のモノに手ェだそうとしたコイツらの自業自得だ」
『誰が誰のモノだって?』
「言ったはずだ。俺の勝手だとな」
『何が勝手?』
「全部言わねェとわかんねェってか?」
『言って欲しいの』
「ったく、しゃあねェなァ。――――――俺が誰を好きでいようが、俺が誰を守ろうが、俺の勝手だ。そしてその誰かさんは、たった一人だけだ」
『……そっか。じゃあ、私も。私がこうやってアンタを椅子にしてるのも私の勝手だけど、こんなことするのは一人だけだよ』
「真似すんじゃねェよバカ」
『あいた』
預けていた背中を離して頭だけを彼に向けて台詞を真似すると、額を軽く小突かれた。地味な痛みに軽く頬を膨らまして、再び背中を預けた。
そうすると、嫌でもまた視界に映る趣味の悪い絵画たち。もう考えることがめんどくさくなってきた。このままふわふわしている意識を本当の意味でふわふわさせてやろうか。
『――――――ねぇ』
「ああ?」
『眠くなって来ちゃった。このまま寝てもいい?』
「こんなところでかよ。神経図太いな。狗どもが来たらどうするつもりだ」
『それはアンタに任せるよ。この人たちを殺っちゃったのはアンタの勝手なんでしょ?じゃあ責任は自分で取らないと』
「チッ。助けるんじゃなかった」
『あはは、もう遅いよ』
「ハッ、違ェねェ。俺がお前を好きになった時点で終わってる」
『何かその物言い、すっごい失礼……』
「うるせェよ。俺に任せるんなら黙ってろ」
『……ん』
頭を撫でる手が、前髪を梳く手が気持ちよくて、私のふわふわしていた意識は眠気へと変わりピークを迎えた。
完全に意識を飛ばす前に、意識だけではなく体もふわりと浮いたのを感じた。
自己責任でお願いします
「これが惚れた弱みってやつかねェ。ハッ、俺も焼きが回ったもんだ」
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
何かを無性に書きたくなって生まれた産物がこれです。
相手は『銀魂』の高杉のつもりです。一応。
襲われそうになっていた男たちから守ってくれた後という設定です。一応。
今『特使捜査課』を書いてますが、時間をかけすぎているせいか、
だんだんまとまりがなくなってきてしまいましたorz
それでも頑張って書き上げたいと思います。
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