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月灯りの下

闇の世界に差し込む光を追い求めて

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血の涙に祈る

何で……何でなんだよ
あの子はただ、あんたと居れれば幸せだったのに
そんな瑣末のような幸せを
何で、あんたが壊してるんだよ
唯一守れる存在のあんたが、何で……
あんたは、この子といるだけじゃ満足できなかったって言うのかよ

こんなことが『等価交換』?
ふざけんなよ……!
こんなことが、『等価交換』であってたまるかよッ!!
人の命に代わりはない
『等価交換』なんてできないんだ
なのに、2つの尊い命を、大切な命を使って1つの生命体を創り出すなんて
こんな事のどこが『等価交換』なんだよッ!!

確かに人は何かを犠牲にして何かを得ている、『等価交換の原則』だ
でも犠牲にしていいものと悪いものがあるだろ……?
あの子はあんなにあんたのことを愛していたのに
あんたはこれ以上ないような愛をあの子からもらっていたのに
あんたは……あんたは、何やってんだよ!!


結局何を言ったところで、何も変わらない、何もしてやれない
無力な自分に嫌気がさす
何が兵器だ、何が悪魔だ、何が―――――――――『大衆のため』だ
あぁ、本当に自分はちっぽけな人間なんだな

そんな俺の頬を伝うのは、穢れきった血の涙

金、地位や名誉、人を惑わせ狂わせるものは傍にある。
しかし、金よりも、地位や名誉よりも、大切なものもまた傍にある。
この男はそれには気づかず失った後も尚、見失ったまま逝ってしまった。
償うべき罪も償わず、背負うべき罪も背負わずに。
ただ、足枷を付けただけで逝ってしまった。

嗚呼、なんて、哀れな人――――――――――――

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


鋼の錬金術師 第4話「錬金術師の苦悩」

エドの心境を僕なりに詩にしてみましたが、詩じゃないですかね?コレ
ま、いいですよ『詩モドキ』なんで←

この話は本当に悲しいですね。
ニーナはあんなにも愛してくれていたのに、タッカーさんはそれを裏切った。
その決断が簡単に決められたものだったのか、悩んだ末のものだったのか
僕には分かりません。
でも、それを悩むこと自体が間違いだったんだと、気づくべきだった。
この子を守れるのは自分だけなんだと、気づいて欲しかったです。

軍に引き渡された後も、彼は自分を正当化して罪から逃げた。
「何で誰もわかってくれない」と
ひょっとしたら彼は、ニーナがどういう形であれ、生きていてくれて、
傍に居てくれればいいと、思ってしまったのかも、しれませんね

本当に、哀れな人

ニーナとアレキサンダーよ、安らかに……
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